高野山【町石道】途中でキブアップした話
高野山の町石道。
高野山の参道で弘法大師空海も月に9度は歩いていたという道。
ユネスコ登録もされている。
「昔の人々が高野山を目指し歩いた道を歩きたい」
行ってきました。
そして途中でギブアップしました。
反省と次回に活かすために、
また、検討中の方のお役に少しでも立てれば幸いです。
道中の様子を交えてレポートします。
【反省】
①出発時間が遅れた。
②時刻表を調べなかった。
③予定より時間が掛かる。
④体調不良だった。
⑤町石道を甘く考えていた。
⑥服装の色を間違えた。
⑦行けばどうにかなるだろうと詳しく調べなかった。
【良かった】
①景色が綺麗
②汗をかく開放感
③地元の方との触れ合い
以下詳しく記載します。
前乗りする
橋本駅にて
町石道スタートの九度山駅から3つ手前の橋本駅のホテルに宿泊しました。
友人に会う約束をしていたので比較的お店の多いこの駅にしましたが町石道のために体力も時間も万全にしたい場合は九度山駅の旅館宿泊が良いかもしれません。
ただ九度山駅の旅館は少なく橋本駅のホテルに泊まる方も多いようです。
楳図かずおさんは高野町生まれだそうで代表作のまことちゃん像がありました。
Googleマップ
開いているお店が駅前に無くやっと見つけたうどん屋さんがめっちゃくちゃ美味しかった!
麺も手打ちの柔らかめ、お出汁が美味しい、安い!
Googleマップ
紀ノ川。
川沿いを歩いたり休んだり。
私の住んでいるエリアは川に降りる事が出来ません。
両脇はフェンスがありアスファルトの歩道です。
この景色を見られただけでも来て良かったと思いました。
水に触れたり座って休んだりと穏やかな時間を過ごせました。
Googleマップ
宿泊したホテルは
宿泊したホテルはルートイン。
「橋本に泊まりました」と言うと「ルートインに泊まったのね」と何回か言われたので橋本宿泊=ルートインなのかもしれません。
橋本駅からは徒歩20分ほどです。
隣に居酒屋やスシローや餃子の王将も目の前にあったので夕食も困りません。
私は検索して近所の個人でやっているコの字カウンターの居酒屋さんに行きましたよ。
朝食はバイキング。
これから7時間ほど山道を歩くのでしっかりと食べないとですね。
まずは町石道スタート地点へ向かう
【反省①②】ホテルから駅へ向かう
駅まで徒歩で向かいます。
7月30日、暑いですが東京よりも爽やかで景色も気持ち良く東京に居る時に感じる不快感は全くありません。
紀伊清水駅に到着。
橋本駅も紀伊清水駅も徒歩で18分ほどなので九度山駅に近い聞い清水駅まで歩ました。
ここで二つのミスを犯しました。
一つは朝寝坊した事。
そもそものスタート時間が遅かったのは反省です。
ホテルから駅までの徒歩約20分、電車、九度山駅からスタート地点の慈尊院まで徒歩約30分(私はもっと掛かりました)とスタート前に最低1時間は掛かるので早めに出発しなくてはいけません。
二つ目のミスは時刻表を調べなかった事。
紀伊清水駅に8:50には到着していたのに電車が来るのは9:20。
30分も駅で待っていました。
日頃すぐに電車がくる所に住んでいるのでその感覚で駅に向かってしまいました。
この時点では私は
「18時までに高野山に着けば大丈夫でしょー」
「結構余裕で早めに到着したりするかも〜」
なんて軽く思って駅で景色を気持ち良く満喫していましたが今は反省しています。
7時間と町石道を歩くのですから30分は貴重ですし明るいうちに到着しないと危ないと思います。
【反省③】九度山駅から慈尊院に向かう
九度山駅に9:30に到着。
ホテルからここまで約25分で到着するところを時刻表を調べなかったばかりに1時間も掛かってしまいました。
ここから慈尊院まで30分ほど歩きます。
遅いです。次回はもっと早い時間から出発しようと思います。
九度山駅前に慈尊院までの案内があるので従い向かいました。
すると駅の横に「くど」の看板が。
「おにぎりが美味しい」と評判のお店で食べたいなと思っていましたが開店は9時のために諦めていました。
ですが朝寝坊やミスのお陰で今は9:30過ぎ。
町石道での栄養補給に買う事にしました。
橋本行きのホームにあり駅外からお店に行けました。
梅と鮭とチップスを購入。
「今から行かれるんですか!?」
「寝坊しちゃって。でもそのお陰でこちらに来られたので良かったです」
「お姉さんは健脚そうなので大丈夫ですよ」
なんて会話もして。
(やっぱり皆んなはもっと早い時間にスタートなんだなぁ)
(ま、大丈夫でしょ!)
(5時間くらいで着いちゃったりしてー)
とまだ根拠のない余裕をかましている私でした。反省。
おにぎり美味しかったです。
食料は確保したので慈尊院まで向かいました。
途中にある柿の葉寿司を買うか迷ったり、
真田幸村にまつわるスポットを見るか迷ったり、
川と景色が綺麗で少しただずんでしまったり、
これはなんて言うんですかね、軒先にビール缶で作られたこの風景に癒されたり、
と道のりも楽しんでいたら、
慈尊院に到着しました。
ただ7月30日、夏の暑い日に30分歩き既に汗だくです。
寝坊して時間がないのに道中はのんびり景色を見ながら足を止めたりして、これも反省です。急ぐべきでした。
ゆっくりと道中を楽しみたい方は時間に余裕を持って早めに出発してください。
慈尊院を見学しているとお坊さんと話す機会がありました。
「え、今から歩くの??」と。
時間は10時過ぎ。
かなり遅いのでしょうね、きっと他の皆さんはもっと早い時間なのでしょう。
まだ私は根拠のない余裕をぶっかましています汗
「あっちの階段を登って行くんだよ」
と町石道を教えていただきスタートです。
町石道スタート
【反省④】体調不良が響く
教えてもらった階段を登る途中に百八十町の町石がありました。
登り切ると丹生官省符神社がありました。
案内に従って歩いて行きます。
歩き始めて10分ほどでこの景色。
絶対に寄りたかった展望台。
看板はこんな感じで見逃しそうでした。
展望台から見える景色、壮観です。
歩き始めて55分ほど。椅子もあり一番最初の休憩所に最適です。
【反省④】体調不良が響く。
実は旅行前にコロナに感染しもちろん完治していますが後遺症の倦怠感があり体調が万全ではありませんでした。
夏の暑さと運動でこの展望台の時点で「歩ききれないかもしれない」と浮かびました。
当たり前のことですが体調は万全にして臨むべきでした。
余談ですがこのサーモスの保冷バッグ良いですよ。
町石道を歩くために荷物は最小限にしたい、でも自販機がほぼ無い町石道を歩くには飲み物用意は必須。
500mlペットボトル1本では足りず生ぬるいのは厳しい。
そしてリュックの場所を取らず取り出しやすい保冷バッグが欲しい。
500mlのペットボトルが2〜3本入りリュックに縦型の薄型。
九度山駅で買った凍っていない自販機のお水が1時間半経っても冷えっひえ。
助けられました。
保温もできますしお仕事のランチや普段使いもできる保冷バッグで用意して正解でした。
段々と険しくなる
ひと休憩の後に道を進めると道中で柑橘が売っていました。
汗もかいているから栄養補給したい。
でも皮が厚くナイフがないので諦めました。
こういう夏の景色を見たくて夏の町石道を歩くことにしたのです。
汗をかくことも気持ち良くて日頃味わえない爽快感を満喫しました。
休憩を含めて1時間くらいは道が舗装されていました。
7月30日でも紫陽花が咲いている事にも驚きました。
段々と道が険しくなってきました。
とにかく虫が多い
道中にある弘法大師にまつわる場所や町石も見ながら歩きます。
それにしても夏だからか虫が凄いです。
ブーンブーンと私の周りに付いてきます。
ちょっとの虫でしたらすぐに慣れてしまいました。
ただ暫くすると尋常じゃない数の蚊?が私の周りに集まります。
虫除けスプレーを全身に何度も振りかけながら歩くのですがそれでも蚊?が来ます。
睫毛にぶつかりますし口を開けていたら入っていたでしょう。
大量の蜂に襲われて蜂が人型になっている映像がありますが多分それの蚊バージョンになっていたくらいの蚊の数です。
私は永遠とタオルを振り回して蚊を追い払いながら歩きました。
道もどんどん険しくなりました。
【反省⑤】
町石道を甘く見ていた事も反省です。
ただ「舗装された歩きやすい道ってHPに書いてあったのにー」なんて思いながらも楽しかったですよ。
靴は日頃履き慣れている靴にしました。
ただ長時間歩きマメができたり痛みが起こる事が不安だったので口コミで評判の良いニューバランスの中敷きをプラスしました。
これ正解でした!
私は外反母趾で歩くと足の痛みが出るのが当たり前なのですが今回は全く痛みもなく厚みがありホールド感もあるのに柔らかく口コミ通りの良さでした。
蜂で中断を決める
六本杉のあたりに到着。
歩いてから2時間弱です。
このまま町石道を進むか、丹生都比売神社に行くかの分岐点です。
私の中では途中で下山するならば丹生都比売神社方面に行くと考えていました。
コロナ後遺症の倦怠感もあるし時間は遅いしでどうするか決めかねて佇んでいました。
「チクリ」
ふくらはぎにチクッと違和感を感じたので見ると見たこともない大きな蜂がふくらはぎに留まっているんです涙
お尻が赤い5センチはあるだろう大きな蜂で気づくと3匹も私の周りに。
少し前から見かけていたのが付いてきたのでしょうか。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
瞬間に悲鳴をあげて丹生都比売神社方面に走りました。
何も考えずに瞬間的に決めていましたね。
この先もずっと虫に襲われるの無理ー!!となりました。
あとで地元の方に聞いたら「夏の蜂は荒く何でも敵だと思っている」との事でした。
刺されなくてラッキーでした。
真夏だから虫が多かったのでしょう。
他の時期は違うと思います。
【反省⑥】服装の色を間違えた
今回は白いTシャツ、レギンス、ハーフパンツのスタイルで歩きました。
蚊は黒い服に寄ってくるんですよね汗
丹生都比売神社から高野山まで
六本杉から丹生都比売神社まで
六本杉の標識から20分ほど下ると一般道が見えてきました。
六本過ぎまでは景色を見ながらゆっくりと歩いていたのに蜂に襲われてからはめっちゃくちゃ早歩きして下山しました笑
町石道を途中で断念して残念だけれど景色は気持ちいい。
ここではGoogleマップを見て丹生都比売神社に向かいました。
到着です。
丹生都比売神社からバスに乗る
Googleマップでバス乗り場を見てもなかなかわからずとっても不安になりました。
10分ほどウロウロと道路を歩いて探してしまいました。
場所は丹生都比売神社の駐車場の中にありました。
かつらぎ町コミュニティバスの時刻表
1日に5本です。
私はこの時点で13:15分。
13:33を逃すと次は16時発なので良かったです。
この日の気温は30度。
日差しが直に当たり町石道より暑く感じます。
こんなに汗をかきました。
バスは早めに到着していたので早速乗り込みます。
クーラーが効いていて極楽でした。
乗客は私と旅行客らしきおじさんと運転手さんの三人。
「どこから来たの?」
「蓬莱の肉まんは食べて帰りや」
など車内で3人で話しながら目的地まで向かいました。
普段ならバスの車内で知らない人と話しながらなんて絶対に有り得ません。
「旅をしているなぁ」と感じとっても楽しい時間でした。
20分くらいで「笠田駅」に到着です。
笠田駅から電車に乗る
電車が到着するまで40分あったので隣のかつらぎ町観光案内所に行きました。
地元の方も続々と来て電車が来るまでの待機所でもあるようです。
私はバスで同乗したおじさんが日本全国の世界遺産を旅して回っているそうで旅話を聞きながら待機しました。
多分周りの方は私たちは一緒に旅している人たちと思ったでしょうね。
知らないおじさんともワイワイお話しするのもバスと合わせて1時間ほどだけでしたがこれも旅の楽しみの一つかもしれません。
電車の時間になったのでホームに向かいます。
Suicaなどカードで電車に乗る人は「電車車内」でタッチします。
高野山へ行くにはまずは橋本駅へ行きます。
向かいのホーム、階段で渡ります。
乗ったら車内でタッチを忘れずに。
橋本駅に到着。
「結局朝に出た橋本に戻ってきたよ」
と心の中で自虐しました。
人の流れに乗って歩くと無事に改札に出られ
極楽橋行きの電車に乗れました。
ここまでは高野山に到着できるのかドキドキと不安でしたが電車に乗ると何とも言えない安心感安堵感で満たされました。
極楽橋に到着してケーブルカーに乗り
高野山駅からバスに乗ります。
2回目なので気持ちも楽でした。
この日は知っている場所を歩くのと何もわからず不安になりながら探し歩く場所の気持ちの落差がとっても激しい1日でした。
今回のお宿「玉川旅館」さんに到着です。
丹生都比売神社からは約3時間かかりました。
時間によってはもっと掛かると思います。
反省まとめ
朝寝坊をしてしまいホテルを出たのが8:40。
次回は橋本駅のホテル宿泊の場合は遅くとも7時には出ようと思います。
時刻表を調べずに出発してしまったので駅についてからの待ち時間が長かったですし、少し早めに出れば先の電車に乗れたのにと、時間のロスが多かった事が反省です。
つい景色を眺めてしまったり、初めての道で迷ったり、と予定より時間が掛かります。
計画はアクシデントが起こる事を想定し時間はプラスして計画することをおすすめします。
7時間の道のり、当然のことですが体調は万全でないと厳しいです。
山登りというよりは軽いハイキングのような感じなのかなと想像していましたが険しい道もありますしほぼ人には会いません。
何かあった場合にすぐに助けを求める事もできません。
靴や服装、持参物も整えて臨む事をお勧めします。
今回は夏だった事もあり虫が多い季節でした。
虫が好む黒を着用した事は反省です。
次回は白やベージュなどを着用します。
万が一中断するなら丹生都比売神社という事は調べていましたがその先で中断する場合の場所や丹生都比売神社から高野山への行き方や時刻表などは全く調べていませんでした。
行き当たりばったりも旅の醍醐味ですがそれも場所によるかと思います。
町石道は山の中ですし万が一も考えて多少の事前情報は必要と思いました。
町石道の良かった点
最初のみかん道のあたりの景色や絶景など爽快でした。
町石道の背の高い木々たち、他とっても癒される場所でした。
日頃は汗をかくと「お化粧が崩れるから嫌だー」など不快に感じる事が多いですがすっぴんで汗をかくことも気にせず歩く気持ちよさを存分に感じました。
汗をかくって気持ち良いですね。
おにぎりやさん、最初の神社で、帰りのバスで、待合所で、地元の方とお話でき優しく接待いただきました。どれもが忘れられない優しい思い出です。
お勧めの持参物
長い道のりです。
両手が空き負担のないリュックがお勧めです。
虫のいない季節もありますが必要な時期は持参をお勧めします。
転んだり靴づれする事もあるかもしれません。
絆創膏やクリームなど応急処置のできるものをお勧めします。
道中は自動販売機などはほぼありません。
体調のためにも充分な水分補給を心掛けましょう。
リュックの場所を取らない保冷力が抜群の↓がとても重宝しました。
道中にお店は一箇所?しかありません。
疲労回復するために、空腹を満たす為に食べ物またはお菓子なども必要だと思いました。
町石や景色の写真を撮っていると充電が必要になります。
靴が合わず足が痛くなっては元も子もありません。
外反母趾で日頃あまり歩かない私でも全くストレスなく普段より歩きやすくなったニューバランスの中敷きインソールは口コミでも高評価でお勧めです。
携帯でもわからなくはないのですが不便でした。
今どこら辺にいるのか、あとどのくらいなのか、それらを知るには紙の地図が便利だと思います。
事前に印刷するかパンフレットを用意すると安心かと思います。
上記は季節を問わず必要かなと思います。
①折り畳み椅子
道中に休憩用の椅子はなく休みたい時は地べたなどになります。
折り畳みの小さな椅子を持参すると便利ですが荷物が重くなり体力にも影響しますので自己判断にお任せします。
総評
反省が多すぎて中断するのも当然でした。
次回は反省を活かし万全の体制で臨みたいと思います。
景色も風も空気も気持ちよくマイナスイオンで癒されました。
昔の人々が弘法大師を想い歩いた道。
次回は歩ききります!